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UKCAマーキングとは

 

英国のEU離脱に伴い
CEに換わり導入された英国製品マーキング

英国基準適合評価(UKCA:UK Conformity Assessed)マーキングは、英国(イングランド、ウェールズ、スコットランド)に上市される製品に適用されます。現在CEマーキングの対象となっているほぼ全ての製品に適用されますが、製品に課される技術的要件や適合性評価のプロセス、適合性を示すために必要な規格内容はCEと概ね同等です。なお、UKCAマーキングは、北アイルランドに上市する製品に対しては無効です。
 

CEからUKCAへの移行措置

UKCAマークは、2021年1月1日より使用されています。認証機関による適合評価が不要な装置に対しては、移行措置期間が当初は2021年12月31日まで設けられておりましたが、2021年8月24日付で2022年12月31日までとなり、その間はCEマークも有効です。2023年1月1日よりUKCA対応が必須(特別規則を適用する製品を除く)となります。例外として、移行措置期間中にEU指令整合規格の内容が改訂され、新規格での評価が新たに必要となった場合には、CEマークの継続は受容されず、UKCAマーキング対応が必要となります。
 
CEからUKCAへの移行措置のポイントは、以下の2点です。
 

2021年12月31日以前に英国市場(北アイルランドまたは英国)に上市されている製品

UKCAマーキングの必要はなく、そのままエンドユーザに到達するまで流通することが許可されています。上市とは、以下のものを含む業務取引きに一般的に使用される関連文書に基づいて証明することが可能です。
・既に製造され、法的要件を満たしている商品に関する販売契約
・請求書
・流通に対し製品の出荷に関する書類
なお、この内容に関しては、関連する経済運営者(製造業者、輸入業者、販売代理店を問わず)は、2022年1月1日の前にEUまたは英国市場に製品が上市されたことを実証するための証明の義務を担うことになっています。
 

既存CEマークつき在庫の2022年12月31日までの上市

 2022年12月31日までにCEマーキングを使用して合法的に市場に投入された機器および保護システムは、この日以降も英国市場で流通し続けることが可能となっています。
 

2021.1.1

UKCAの適用開始、移行措置として2022年12月31日まではCEでも有効

2022.12.31

移行措置の期限

2023.1.1

これ以降はUKCA対応が必須(例外製品あり)

 
 

UKCAマーキングの3つの作業

UKCAマーキングまでには、「技術書類(Technical File)作成」「英国適合宣言書(DoC:Declaration of Conformity)作成」「UKCAマークの表示」の3つの作業が必要となります。
 

技術書類(Technical File)作成

技術書類は、CEマークと同様に、製品が規制要件に準拠していることを証明するためのものであり、製品上市後、最大10年間の保持が必要です。規制要件内容に変更がない場合には、CEマーキングの際に作成した書類の規格名称および発行年度などの改訂によって対応が可能です。
 

英国適合宣言書(DoC:Declaration of Conformity)作成

英国適合宣言書は、製品が「特定の製品に適用される関連する法的要件」に適合していることを宣言するものであり、必要な情報はEU適合宣言で必要とされるものとほぼ同じです。
内容は以下の通りです。
・氏名および住所、または英国内の製造者公認代理人の住所
・製品のシリアル番号、モデルまたはタイプ識別
・製品のコンプライアンスに対して全責任を負う旨の声明
・適合性評価手順を実施した認証機関の詳細(該当する場合)
・製品が準拠する関連する英国の法令(Regulation)
・作成者の名前とサイン
・宣言を発行する日付け
・補足情報(該当する場合)
 

UKCAマークの表示

UKCA マークは、通常は製品自体またはパッケージに表示する必要があります。定められたイメージ(マーク)をルールに従い、表示しなければなりません。UKCAマークはその表示によって、製品が関連する法律要件への適合に対して全責任を負うことを意味します。
ただし、2022年12月31日まで、ほとんどの商品(特別な規則の対象となる商品を除く)では、製品や添付書類にラベルを貼付することができます。
また、EUと英国の要件が同一である場合に限り、自己宣言に基づいて同じ製品にUKCAマークとCEマークの両方を貼り付けることが可能です。
 

UKCAマークの使用規則は、以下の通りです。
・関連法令で異なる最小寸法が指定されていない限り、UKCAマークの高さが5mm以上であること
・UKCAマークが見やすく、判読可能であること(2023年1月1日以降は恒常的な方法で表示すること)

よくある質問

─ すべての新製品にUKCAマークを付ける必要がありますか?

2022年12月31日までにCEマークが付いている製品の上市が完了している場合は不要です。それ以降の製品についてUKCAマークが必要となります。
 

─ CEマーキング済みの在庫品を改造しました。2022年12月31日より前に上市する場合でもUKCAマークを貼り付ける必要がありますか。

2022年12月31日までにCEマーキング済みの在庫品は、UKCAマークが無くても流通可能としていますが、改造品は「CEマーキング済み在庫品」とみなされなくなる可能性(規格適合か要確認等)もあります。このタイミングでUKCAマークの対象になると考えるなど、慎重な対応を推奨します。
 

─ UKCAマークとCEマークを両方貼付する必要はありますか?

英国に製品を上市する場合は、UKCAマーキングのみで構いません。ただし、北アイルランドも含める場合は、CEまたはCE+UK(NI)マーキングが必要です。
 

─ 参考情報はありますか?

以下URLでも確認いただけますが、ご不明な点がございましたら、お気軽に以下フォームからお問い合わせください。
特集「英国のEU離脱と離脱後の欧州ビジネス環境の変化」(JETRO)
海外規格FAQ「UKCAマーキング」(MTEP)
UKCAマーク使用のガイダンス(GOV.UK/英語)

コラム「UKCAの背景」

UKCAが必要となったのは英国のEU離脱(ブレグジット)に端を発します。
ブレグジットの是非を問う国民投票が行われたのが2016年6月23日、そこで離脱が多数派となりましたが、英国とEUとの離脱交渉は難航し最終的にブレグジットへと至ったのは2020年1月31日でした。
英国がEUの枠組みを外れたことにより、EU指令に適合していることを表すCEマークの代替となるものが必要となりました。しかし、国民投票から5年、その間の英国とEUの様々な交渉の難航も含めて、それらに完全に機能させる時間としては十分ではありませんでした。
そこで、CEからUKCAへの移行に伴う過渡的な措置が講じられることになりました。


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