安全・安心のための規格・認証に関わるESTIレポート

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当社のEMC試験について

ほぼ規格通りの試験が可能な試験所でのEMC試験に対し、製造現場での試験は規格通りできない場合も多いため、規格の意図を理解し、自ら試験方法を構築していく姿勢が不可欠です。
この連載では、国内有数のEMC試験の歴史を持つ当社が、認証機関やお客様より必要な同意を得つつ構築してきた製造現場での試験方法、および考え方を、全3回にわたってお伝えします。

 

第1回:EMCとは
第2回:製造現場でのEMC試験方法例
第3回:製造現場の試験の適合性

第1回

EMCとは

電磁波に対する装置の安全性試験

EMCとは、Electro Magnetic Compatibility(電磁両立性)の略であり、対象の装置が、

  1. 周囲の装置を誤動作させる不要輻射電磁波(エミッション)を放出してはならない
  2. 周囲の装置から放出される電磁波で誤動作しない耐ノイズ性(イミュニティ)がなければならない

2点を満たす必要があります。
 

試験室での試験が前提とされていますが現実的ではない場合も

欧州のEMC指令は、上記を実現するための要求事項を規格で定めています。しかしながら規格では、適合性確認のための試験を、電磁環境が整備された試験室で実施することが前提となっているのです。
そのため、装置が大型であるとか、必要とする電力を試験室で供給することが難しい場合、「製造現場」で試験をすることになるのですが、そうすると規格に沿った試験が難しくなります。
規格に沿った試験が難しいのであれば、「製造現場ではどのようにEMC試験を実施するのか?」「そもそも製造現場での試験結果をもって適合と言えるのか?」といった疑問を持たれるかと思いますが、重要なことはEMCの大原則を満たすことです。
試験の方法例は第2回に述べますが、試験結果から明確かつ合理的に説明し、製造現場でのEMC試験を選択した理由を第三者が納得できるよう技術書類に明記する事が必要となります。
 

当社におけるEMC試験の考え方

当社では製造現場でのEMC試験が必要な装置を大型装置ととらえ、工作機械のEMC規格「EN50370」を参考にしています。要点は、以下の通りです。
 ・装置の構成部品の適合性を確認する
 ・構成部品の適合性だけでは確認できない部分を、装置全体への試験で評価する
この考え方をもとに確立した当社の試験手順は、複数の認証機関から同意を得ています。

製造現場で試験をするためには、このような規格を参考にしつつ「EMC適合性を評価する」という観点から、規格に記載されていない箇所を補う必要があります。
 


 
以上、第1回のレポートは、EMCについて当社の考え方を交えながら、改めて振り返りましたが、いかがでしたでしょうか?
2回は、製造現場でのEMC試験の方法について例示しながら、解説したいと思います。
 
[第2回のレポートを見る]
 
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